テスター購入はホームセンターで。選び方から使い方まで

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DIYや車のメンテナンスで必要になるテスターですが、いざ購入しようとすると、テスターはどこで売ってるのか迷うことがあります。例えば、テスターはカインズでも購入可能なのでしょうか。あるいは、テスターはコーナンにもあるのか、品揃えが気になる方もいるでしょう。家電のイメージからテスターはヤマダ電機でも売ってるかと考えたり、手軽さからテスターは100均でも買えるのかと疑問に思う方もいるでしょう。

また、購入後の使い方にも疑問はつきものです。テスターでやってはいけないことは何ですか?という安全面の不安や、テスターで断線箇所を確認する方法は?といった具体的な活用法、さらにはテスターでの12Vの測り方や、テスターで抵抗を測ると0Ωにならないのはなぜですか?といった専門的な疑問まで、知りたいことは多いはずです。この記事では、これらの疑問を解消し、あなたが最適なテスターをホームセンターで見つけようとする際の助けとなる情報を提供します。

👍この記事でわかること
  • テスターの主な販売場所とその特徴
  • カインズやコーナンなど主要ホームセンターの品揃え傾向
  • テスター使用時の基本的な注意点と禁止事項
  • 断線確認や電圧測定など具体的な使い方に関する疑問の解消

テスターはホームセンターで買うべき?販売店比較

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  • テスターはどこで売ってる?販売店一覧
  • テスターはカインズでも購入可能?
  • テスターはコーナンにもある?
  • テスターはヤマダ電機でも売ってる?
  • テスターは100均でも買える?

テスターはどこで売ってる?販売店一覧

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テスターをいざ購入しようと考えたとき、その選択肢は意外と多岐にわたります。主な販売場所としては、ホームセンター、家電量販店、工具専門店、100円ショップ、そしてAmazonや楽天市場などのオンラインストアが挙げられます。これらの販売店は、それぞれ取り扱っている製品の価格帯、機能性、専門性が大きく異なるため、ご自身の使用目的やスキルレベルに合わせて最適な場所を選ぶことが、失敗しないテスター選びの第一歩となります。

例えば、DIYや家庭での簡単な電気トラブルの診断が目的なら、実際に商品を手に取って比較でき、店員に基本的な質問もできるホームセンターが最も身近で便利な選択肢となるでしょう。一方で、電子工作や業務でより高い精度が求められる場合は、プロ仕様のモデルを豊富に取り揃えている工具専門店や、世界中のメーカー製品を比較検討できるオンラインストアの方が、ニーズに合った一台を見つけやすいかもしれません。

それぞれの販売店の特徴をより深く理解するために、以下の比較表を参考にしてください。

販売店の種類メリットデメリットこんな人におすすめ
ホームセンター・実物を見てサイズ感や操作性を確認できる ・初心者向けから中級者向けまで品揃えのバランスが良い
・DIY関連の他の商品と一緒に購入できる利便性
・超高性能なプロ向けモデルの取り扱いは少ない
・店舗の規模によって品揃えにばらつきがある
・初めてテスターを購入する人
・DIYや家庭での使用が目的の人
・すぐに商品を手に入れたい人
家電量販店・駅前などアクセスしやすい立地が多い
・貯めているポイントを利用して購入できる ・家電関連のアクセサリーと同時に探せる
・品揃えが家庭用の基本的なモデルに限定されがち
・工具専門の知識を持つ店員が少ない可能性がある
・電池の残量チェックなど軽度な使用が目的の人
・ポイントを有効活用したい人
工具専門店・プロ仕様の高精度
・高耐久なモデルが豊富
・専門知識が豊富なスタッフに詳細な相談ができる
・信頼性の高い国内メーカー品(HIOKI, sanwaなど)が揃う
・価格帯が高くなる傾向がある
・店舗数が少なく、郊外にある場合が多い
・仕事でテスターを使用するプロ
・精密な電子工作を行う人
・品質や耐久性を最優先する人
100円ショップ・数百円という圧倒的な低価格で入手可能・機能が極端に限定的(主に直流電圧と導通)
・精度、耐久性、安全性の面で不安がある ・高電圧の測定は絶対にできない
・ごく低電圧の電子工作での簡単なチェック用
・あくまで緊急用や使い捨て感覚での使用
オンラインストア・国内外の膨大な製品から比較検討できる ・実店舗より安価に購入できることが多い ・購入者のレビューを参考に選べる・実物を手に取って確認できない
・注文してから届くまでに時間がかかる
・初期不良時の対応が店舗より手間になる場合がある
・特定の機能やモデルを探している人
・価格を重視し、じっくり比較検討したい人 ・製品レビューを判断材料にしたい人

このように、一口にテスターと言っても、どこで購入するかによって得られる製品やサービスは大きく異なります。ご自身の状況を整理し、これらの情報を基に最適な購入場所を絞り込んでいくと良いでしょう。

テスターはカインズでも購入可能?

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はい、結論から言うと、テスターはカインズの店舗で購入することが可能です。DIY用品や園芸用品で知られるカインズですが、工具コーナーも非常に充実しており、テスターも複数の種類を取り扱っています。

カインズでテスターを探す最大のメリットは、DIYユーザーの視点に立ったバランスの良い品揃えです。高価で複雑なプロ用機器ばかりではなく、DIY初心者から中級者が「これくらいの機能があれば十分」と感じるような、使いやすくてコストパフォーマンスに優れたモデルが中心にラインナップされています。

特に注目したいのが、カインズのプライベートブランド(PB)製品です。これらの製品は、基本的な測定機能(直流・交流電圧、抵抗、導通チェックなど)をしっかりと押さえつつ、数千円程度で購入できる価格設定が魅力です。初めてテスターに触れる方が、基本的な使い方を覚えるための入門機として最適と言えます。

また、店舗ではデジタル式のテスターが主流となっており、その多くが以下のような便利な機能を備えています。

  • オートレンジ機能: 測定対象に合わせて自動で適切な測定範囲(レンジ)を設定してくれるため、ダイヤル設定のミスによる故障のリスクを減らせます。
  • バックライト機能: 暗い場所や物陰での作業でも、液晶画面の表示をはっきりと読み取ることができます。
  • データホールド機能: 測定した数値を一時的に画面に固定できるため、メモを取る際に便利です。

ただし、注意点として、カインズでは電子工作用の微小な電流を測定する機能や、温度測定、周波数測定といった付加機能を持つ高度なモデルの取り扱いは少ない傾向にあります。もし、ご自身の目的が一般的なDIYや家庭でのメンテナンスの範囲を超える場合は、他の専門店なども視野に入れる必要があります。しかし、車のバッテリーチェックやコンセントの電圧確認、自作家具に組み込むLEDの配線チェックといった用途であれば、カインズの品揃えで十分に対応できるでしょう。

テスターはコーナンにもある?

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コーナンでも、もちろんテスターは販売されています。コーナンは、日用品からプロ向けの建築資材まで、非常に幅広い商品を扱う大型ホームセンターであり、工具コーナーの品揃えにも定評があります。

コーナンの特徴は、一般の方向けの店舗と、プロの職人向けの「コーナンPRO」という2つの業態を持っている点にあります。これにより、幅広いユーザーのニーズに対応できる品揃えが実現されています。

通常のコーナン店舗

一般的なコーナンの店舗では、カインズと同様に、家庭での使用やDIYに適した初心者〜中級者向けのデジタルテスターが中心に販売されています。手頃な価格帯のモデルから、少し多機能なモデルまで、実物を見ながら比較検討できるのが魅力です。

コーナンPRO店舗

一方で、建築や電気工事のプロフェッショナルをターゲットにした「コーナンPRO」では、より専門性の高いテスターを見つけることが可能です。通常の店舗ではあまり見かけない、以下のような特徴を持つモデルが置かれていることがあります。

  • 高い耐久性と安全性: 現場でのハードな使用に耐える、衝撃吸収性の高いケースや防塵防水性能(IP規格)を備えたモデル。
  • 高精度・多機能: より精密な測定が可能なモデルや、電流測定に特化したクランプメーターなど、特定の用途に強みを持つ製品。
  • 信頼の国内メーカー品: HIOKI(日置電機)やsanwa(三和電気計器)といった、プロの現場で長年信頼されている国内メーカーの製品。

したがって、もしあなたが「安価なものではなく、長く使える信頼性の高い一台が欲しい」「少し専門的な電気工事にも挑戦してみたい」と考えているのであれば、足を運ぶ価値は十分にあります。車のメンテナンスや少し高度な電子工作を趣味にしている方にとっても、コーナンPROの品揃えは魅力的に映るでしょう。

テスターはヤマダ電機でも売ってる?

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ヤマダ電機やヨドバシカメラといった大手家電量販店でも、テスターを取り扱っていることがあります。ただし、その品揃えや位置付けは、ホームセンターや工具専門店とは大きく異なります。

家電量販店で販売されているテスターは、あくまで「家電製品の周辺アクセサリー」という位置付けです。そのため、品揃えは家庭内での軽度な使用を想定した、非常に基本的な機能を持つコンパクトなモデルが中心となります。具体的には、以下のような用途向けの製品がほとんどです。

  • 乾電池や充電池の残量チェック
  • オーディオケーブルやLANケーブルの導通確認
  • 自作PCの簡単な電圧チェック

複雑な回路の診断や、自動車の整備、電気工事といった本格的な用途に対応できるモデルは、まず見つからないと考えてよいでしょう。

家電量販店で購入するメリット

  • 駅前などアクセスしやすい店舗が多い
  • 普段貯めているポイントで購入できる
  • 他の家電製品の買い物ついでに購入できる

一方で、上記のようなメリットも存在します。「特定の高性能なモデルを探しているわけではなく、とにかく手軽に基本的な測定ができるテスターが今すぐ欲しい」といった限定的な状況であれば、選択肢の一つになり得ます。しかし、これからDIYやメンテナンスを始めようと考えている方が最初の1台を選ぶ場所としては、より品揃えが豊富で多様なモデルを比較できるホームセンターの方が適していると言えるでしょう。

テスターは100均でも買える?

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驚くかもしれませんが、ダイソーなどの100円ショップで、数百円程度の価格でテスターが販売されていることがあります。この圧倒的な低価格は非常に魅力的ですが、購入と使用にあたっては、いくつかの重大な注意点とリスクを理解しておく必要があります。

結論から言えば、電気に関する知識が十分でない初心者の方が、最初の1台として100均のテスターを選ぶことは絶対におすすめできません。

100均テスターの注意点と危険性

  • 機能が極端に限定的: 測定できるのは、主に低電圧の直流電圧(乾電池など)と簡単な導通チェックのみです。家庭用の交流100Vコンセントの測定に対応していない製品がほとんどで、これに使用すると非常に危険です。
  • 精度が低い可能性: 表示される数値はあくまで目安程度と考えるべきで、正確な測定は期待できません。
  • 安全性が低い: 最も懸念されるのが安全性です。一般的なテスターには、誤操作時に過大な電流が流れるのを防ぐためのヒューズや保護回路が内蔵されていますが、100均の製品ではこれらが省略または簡素化されている可能性があります。万が一、誤った使い方(例えばコンセントの電圧を測ろうとするなど)をした場合、テスターの破損、発煙、発火、さらには感電といった重大な事故につながる恐れがあります。

では、どのような場合に使えるのでしょうか。その用途は非常に限定的です。例えば、学校の理科の実験や、乾電池で動くおもちゃ、ごく低電圧の電子工作キットの回路チェックなど、「感電の危険がほぼない低電圧の直流回路」での、あくまで「電気が来ているか来ていないか」を確認する程度の導通チェックであれば、選択肢となり得ます。

しかし、その場合でも、製品の取扱説明書を熟読し、対応電圧や使用上の注意を厳守することが絶対条件です。少しでも不安を感じるようであれば、安全のためにも、信頼できるメーカーの製品をホームセンターなどで購入することを強く推奨します。安さというメリットは、安全性というデメリットの前では非常に小さいものと考えるべきでしょう。

テスターをホームセンターで買う前のQ&A

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  • テスターでやってはいけないことは何ですか?
  • テスターで断線箇所を確認する方法は?
  • テスターでの12Vの測り方は?
  • テスターで抵抗を測ると0Ωにならないのは?
  • 最適なテスターをホームセンターで見つけよう

テスターでやってはいけないことは何ですか?

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テスターは電気の状態を目に見える形にしてくれる便利な道具ですが、一歩使い方を間違えると非常に危険です。テスターの故障だけでなく、感電や火災といった取り返しのつかない事故を防ぐためにも、以下の「やってはいけないこと」は必ず守ってください。

【厳禁】テスター使用時の禁止事項

  1. 電流測定モードのまま電圧を測定する これは最も多く、そして最も危険な誤操作です。テスターを電流(A)を測定するモードに設定すると、テスターの内部抵抗はほぼゼロに近い状態になります。その状態でコンセントやバッテリーといった電圧源にテストリードを当てると、電圧源をショート(短絡)させたことになり、瞬間的に非常に大きな電流(短絡電流)が流れます。これにより、内部のヒューズが瞬時に切れるか、ヒューズがない安価な製品ではテスター本体が破損・発火する危険性があります。測定前には必ず「今から何を測るのか(電圧か?電流か?)」を確認し、ダイヤルが正しい位置にあるかを指差し確認するくらいの慎重さが必要です。
  2. 測定可能な最大値(最大定格)を超える対象を測定する テスターには、安全に測定できる電圧や電流の上限値が必ず明記されています。「CAT.II 300V」「DC600V MAX」といった表記がそれにあたります。この定格を超えた電圧を測定しようとすると、内部の絶縁が破壊され、感電や故障の原因となります。特に、家庭用の100Vを超える動力電源(200V)などを測定する際は、お使いのテスターがその電圧に対応しているかを必ず確認してください。
  3. 濡れた手での操作や、雨の中など湿った環境での使用 これは電気を扱う上での大原則です。水分は電気を通しやすくするため、濡れた手でテスターやテストリードに触れると、本来触れても安全な部分からでも感電するリスクが格段に高まります。作業は必ず乾いた手で、足元が濡れていない安全な場所で行ってください。
  4. 通電中に抵抗や導通を測定する 抵抗(Ω)測定モードや導通チェックモードは、テスター内部から微弱な電気を流して測定します。このモードのまま、電気が流れている回路(通電状態)にテストリードを当てると、外部からの電圧によってテスター内部の回路が破損してしまいます。抵抗や導通をチェックする際は、必ず対象物の電源プラグをコンセントから抜く、バッテリーを外すなど、完全に電源が切れた状態で行ってください。

これらのルールは、あなた自身の安全を守るためのものです。テスターを使用する前には、必ず付属の取扱説明書に目を通し、正しい操作方法と危険性を十分に理解してから作業を始めるようにしてください。

テスターで断線箇所を確認する方法は?

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ケーブルが内部で見えないところで切れてしまう「断線」は、電気製品の故障原因として非常に多いトラブルです。テスターを使えば、この断線を簡単に見つけ出すことができます。使用するのは、テスターの「導通チェック」機能、または「抵抗(Ω)」測定モードです。

「導通」とは、電気が妨げられずに流れる状態を指します。つまり、導通があるかどうかを調べることで、ケーブルが繋がっているか(断線していないか)を判断できるわけです。

【ステップ式】導通チェックの具体的な手順

  1. 【最重要】安全の確保 まず、調べたいケーブルや機器の電源が完全にオフになっていることを確認します。コンセントからプラグを抜く、電池を外すなど、通電していない状態にしてください。これは感電防止とテスター保護の両面から絶対に必要です。
  2. テスターのモード設定 テスターのロータリースイッチ(ダイヤル)を、導通チェックモードに合わせます。このモードは、スピーカーや音波のようなマーク( ・))) )で示されていることが一般的です。このモードがない旧式のテスターの場合は、抵抗(Ω)測定モードの一番数値が小さいレンジ(例: 200Ω)に設定します。
  3. テスターの動作確認 設定が完了したら、赤と黒のテストリードの先端(金属のプローブ部分)同士を接触させてみてください。
    • 導通チェックモードの場合: 「ピーッ」というブザー音が鳴れば正常です。
    • 抵抗測定モードの場合: ディスプレイの表示が「0.0」に近い数値(例: 0.1〜0.5Ω)になれば正常です。 この操作で反応がない場合は、電池切れやテストリードの断線、故障が考えられます。
  4. 測定の実施 調べたいケーブルの両端にある金属部分に、それぞれ赤と黒のテストリードをしっかりと当てます。例えば、電源コードであれば、プラグの2本の刃の片方と、反対側のコネクタの対応する穴にプローブを差し込みます。
  5. 結果の判断
    • ブザーが鳴る / 抵抗値が0Ωに近い: ケーブルは繋がっており、断線していません(導通あり)。
    • ブザーが鳴らない / 抵抗値が表示されない(「OL」「1」など無限大を示す表示): ケーブルの内部で線が切れており、断線しています(導通なし)。

この手順を踏むことで、イヤホンのケーブル、家電の電源コード、延長コードなど、様々な配線の状態を確実に診断できます。

テスターでの12Vの測り方は?

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自動車やバイクのバッテリー電圧(12V)の測定は、テスターの最も代表的な活用例の一つです。バッテリーの状態を把握し、突然のエンジントラブルを防ぐためにも、正しい測定方法を覚えておくと非常に便利です。

【ステップ式】12V直流電圧の安全な測定手順

  1. テストリードの接続確認 まず、テスター本体のジャック(差し込み口)を確認します。
    • 黒のテストリードは、必ず「COM」(コモン:共通のマイナス)と書かれた黒いジャックに差し込みます。
    • 赤のテストリードは、電圧や抵抗を測定するための「VΩmA」などと書かれた赤いジャックに差し込みます。 大電流(10Aなど)を測定する専用ジャックと間違えないように注意してください。
  2. モードとレンジの設定 次に、ロータリースイッチ(ダイヤル)を回して設定します。
    • モード: 自動車のバッテリーは「直流」なので、「直流電圧」モードに合わせます。記号は「DCV」「V-」「V⎓」などです。
    • レンジ(測定範囲):
      • マニュアルレンジのテスターの場合: 測定したい電圧値(12V)よりも一段階大きいレンジを選びます。一般的なテスターでは「20V」というレンジがあるので、そこに合わせます。「10V」などの測定値より小さいレンジを選ぶと、正しく表示されなかったり、「OL」と表示されたりします。
      • オートレンジのテスターの場合: モードを「DCV」に合わせるだけでOKです。テスターが自動的に最適なレンジを選択してくれるので非常に簡単です。
  3. 測定の実施 自動車のエンジンが停止していることを確認し、バッテリーの端子にテストリードを当てます。
    • バッテリーのプラス(+)端子に、赤いテストリードの先端をしっかりと当てます。
    • バッテリーのマイナス(-)端子に、黒いテストリードの先端をしっかりと当てます。 ※端子が腐食している場合は、接触不良で正しい値が出ないことがあります。その際は、プローブの先端を少しグリグリと押し当てるようにすると接触が改善されます。
  4. 測定値の読み取りと判断 テスターのディスプレイに表示された数値が、現在のバッテリー電圧です。この数値から、バッテリーの状態をおおよそ判断できます。

バッテリー電圧の目安(エンジン停止時)

  • 12.5V ~ 13.0V: 正常・良好な状態
  • 12.0V ~ 12.4V: 少し弱っている(充電が必要な状態)
  • 12.0V未満: バッテリー上がり、もしくは寿命が近い可能性が高い

もし、誤ってプラスとマイナスを逆に接続してしまっても、デジタルテスターの場合は故障せず、数値の前に「-(マイナス)」が表示されるだけです。慌てず、正しく接続し直してください。このように、正しい手順さえ守れば、バッテリーの健康診断は誰でも簡単に行うことができます。

テスターで抵抗を測ると0Ωにならないのはなぜですか?

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テスターの抵抗測定モードで、赤と黒のテストリードの先端同士を接触させても、ディスプレイの表示がぴったり「0.00Ω」にならず、「0.1Ω」や「0.2Ω」といったわずかな数値が表示されることがあります。これはテスターの故障ではなく、正常な状態ですので心配ありません。

この現象には、主に2つの理由が関係しています。

1. テストリード自体の「内部抵抗」

テスターに接続されている赤と黒のケーブル(テストリード)は、電気をよく通す導体ですが、完全に抵抗がゼロというわけではありません。ケーブルの材質や長さ、太さに応じて、ごくわずかな電気抵抗が存在します。テスターは非常に精密なため、このテストリード自体が持つ抵抗値までをも検出して表示してしまうのです。

2. プローブ先端の「接触抵抗」

テストリード先端の金属部分(プローブ)同士を接触させる際、その接触面に目に見えない汚れや酸化被膜があったり、接触させる力が弱かったりすると、その部分に余分な抵抗が発生します。これを接触抵抗と呼びます。この接触抵抗も、測定値に上乗せされる原因となります。

つまり、テストリードを接触させたときに表示される「0.1Ω」といった数値は、「テストリードの内部抵抗」と「プローブの接触抵抗」の合計値であると理解してください。

より正確に測定するための「リラティブ(REL)機能」

この避けられない誤差をキャンセルし、より正確な抵抗値を測定したい場合に役立つのが「リラティブ(REL)機能」または「ゼロ調整機能」です。多くのデジタルテスターにこの機能が搭載されています。

  1. まず、抵抗測定モードで、テストリードの先端同士をしっかりと接触させます。
  2. ディスプレイに表示された数値(例: 0.2Ω)を確認します。
  3. その状態で「REL」や「ZERO」と書かれたボタンを押します。
  4. すると、ディスプレイの表示が「0.00Ω」にリセットされます。これは、先ほどの0.2Ωを「ゼロ」としてテスターに記憶させた状態です。
  5. この後、実際に測定したい抵抗器などを測ると、テストリードの抵抗値が自動的に差し引かれた、対象物だけの純粋な抵抗値を知ることができます。

この機能がないテスターの場合でも、「このテスターのゼロ点は約0.2Ωだ」と覚えておき、測定結果からその数値を頭の中で引き算すれば、おおよその正確な値を知ることが可能です。

最適なテスターをホームセンターで見つけよう

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この記事を通して、ホームセンターでのテスター選びから、販売店の特徴、具体的な使い方や疑問点まで、幅広く解説してきました。最後に、今回の重要なポイントを箇条書きでまとめます。これからのテスター選びと活用の参考にしてください。

  • テスターの主な販売場所はホームセンター、家電量販店、工具専門店、100均、オンラインストア
  • ホームセンターはDIYユーザーにとって品揃えと価格のバランスが最も良い
  • カインズは初心者向けのPB製品が充実しておりコストパフォーマンスが高い
  • コーナンは一般店に加えプロ向けの「コーナンPRO」があり専門的な製品も見つかる
  • ヤマダ電機などの家電量販店は、家庭用の基本的なモデルが中心
  • 100均のテスターは機能と安全面に大きな制約があり、初心者には非推奨
  • 最も危険な誤操作は「電流モードでの電圧測定」で、絶対に避けるべき
  • テスターの最大定格(測定上限値)を超えた測定は故障や事故に繋がる
  • 断線チェックは電源を完全にオフにしてから「導通モード」で行う
  • ブザーが鳴れば導通あり(断線していない)、鳴らなければ導通なし(断線している)
  • 自動車の12Vバッテリーは「直流電圧(DCV)」モードで測定する
  • マニュアルレンジの場合は測定値より大きいレンジ(例: 20V)を選択する
  • オートレンジ機能は自動で最適なレンジを選ぶため初心者でも扱いやすい
  • 抵抗測定で0Ωにならないのはテストリード自体の内部抵抗が原因で故障ではない
  • リラティブ(REL)機能を使えば、テストリードの抵抗をキャンセルして精密な測定が可能
  • 自分の目的(DIY、車の整備、電子工作など)を明確にし、必要な機能を持つテスターを選ぶことが重要



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