コンクリートブロックに何かを固定したい時、「どのアンカーを使えばいいんだろう?」って悩みますよね。一見、普通のコンクリートと同じように見えますが、実はブロックの多くは中が空洞(中空壁)なんです。
この「中空」という特性を知らずにDIYで作業を進めると、アンカーの強度が足りなかったり、最悪の場合はブロックが割れてしまったり…なんてことも。特に手すりや重量物を固定する場合は、アンカーの種類や下穴の開け方など、特有の注意点があります。

私自身、ホームセンターのアンカー売り場で「どれがブロックに使えるんだ…?」と途方に暮れた経験があります。普通のコンクリート用、石膏ボード用、ALC用…そしてブロック用。見た目が似ていても、仕組みが全然違うんですよね。
この記事では、コンクリートブロックへの固定に特化して、アンカーの種類や正しい使い方、安全な施工のポイントまで、私のほうで調べた情報をまとめてみました。DIYでの失敗を減らすために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- ブロックが「中空」であることの重要性
- 固定するモノの「重さ」で変わるアンカー選び
- 中空ブロック専用アンカーの種類と仕組み
- 失敗しないための正しい下穴と施工のコツ
コンクリート ブロック 固定 アンカーの基礎知識

まずは一番大切な「なぜブロックへの固定は難しいのか」という理由と、アンカー選びの基本的な考え方を見ていきましょう。ここを間違えると、すべての作業がうまくいかない可能性があるので、しっかり押さえておきたいですね。
普通のコンクリート壁(RC造)は、中身が詰まった「ソリッド(中実)」な母材です。だから、アンカーを打ち込んで拡張させれば、壁全体がその力(拡張圧)を受け止めてくれます。
でも、コンクリートブロックは違います。その違いを理解することが、アンカー選びの第一歩ですね。

- 中空壁がもたらす固定の課題
- 荷重と強度で選ぶアンカー
- 軽量物用のナイロンプラグとは
- Pレス(プラグ不要)ビス
- ITハンガーなど中空壁用アンカー
中空壁がもたらす固定の課題

DIYでよく使うコンクリートブロックですが、実はほとんどが「中空構造」で作られています。軽量化や断熱性、コスト効率のために、内部に大きな空洞が設けられているんです。
この構造が、アンカー固定において2つの大きな課題をもたらします。
1. アンカーが効く「壁」が非常に薄い
私たちがドリルで穴を開けてアンカーを効かせようとする面は、ブロックの「フェイスシェル」と呼ばれる、非常に薄い壁の部分(厚いものでも30mm程度)であることがほとんどです。アンカーは、この薄い壁だけで固定力を得なければなりません。
2. 拡張圧による「母材破壊」のリスク
普通のコンクリート(RC)壁なら、金属の拡張アンカー(スリーブアンカーなど)を打ち込んで、中で開かせる「くさび効果」でガッチリ固定できます。この「拡張圧」こそが金属アンカーの強さの源泉です。
でも、これを中空ブロックの薄い壁(フェイスシェル)でやろうとすると…。
3. 中空ブロックでの拡張アンカーのリスク
拡張アンカーが広がる力(拡張圧)に薄い壁が耐えられず、ブロック自体が割れたり、穴の周りがラッパ状に崩れたり(ブローアウト)する危険が非常に高いです。私も「いけるかな?」と試したくなりますが、これは原則避けるべきですね。強度が全く出ないどころか、ブロックをダメにしてしまいます。
つまり、コンクリートブロックへの固定っていうのは、「中空の薄い壁に、いかに安全にモノを固定するか」という課題に取り組むことなんです。
荷重と強度で選ぶアンカー

「ブロック用アンカー」と一口に言っても、万能なものはありません。選定の基準は、シンプルに次の2つかなと思います。
1. 固定するモノの「荷重」
何を取り付けるかで、必要な強度がまったく違ってきますよね。まずは「何を」固定したいのかを明確にしましょう。
- 軽量物:表札、配管サドル、軽い飾り棚、インターホンの子機など。目安として〜数kg程度のもの。主に下方向への「剪断荷重」がかかります。
- 中量物:エアコン室外機(壁掛け)、中型の手すり、重めの棚受けなど。目安として数kg〜20kg程度。剪断荷重に加えて、引き抜こうとする「引張荷重」も考慮が必要です。
- 重量物:大型の手すり、フェンス支柱、重量棚、機器の耐震固定など。目安として20kgを超えるか、人命や安全に直結するもの。継続的な引張荷重と剪断荷重に耐える、最も高強度な固定が求められます。
※上記の重量はあくまでDIYでの感覚的な目安です。実際の耐荷重は、使用するアンカー、ブロックの状態、施工品質によって大きく変動します。特に重量物の固定は慎重に判断してください。
2. ブロックの「状態」
これが重要です。穴を開けようとする場所が「空洞」か「中実」かで、使えるアンカーが変わります。
- 中空ブロック(Hollow Block):内部が空洞の、一般的なブロック。施工難易度は高いです。フェイスシェル(薄い壁)に効かせるか、空洞を利用する必要があります。
- 充填ブロック(Filled Block):穴にモルタルやコンクリートが充填されているもの。これはもう「固まり(ソリッド)」とみなせるので、普通のコンクリートに近いアンカー(スリーブアンカーなど)が使える場合もあります。
- 中実部(ウェブ):中空ブロックでも、ブロックの縁や、空洞と空洞を仕切る「リブ」の部分は中実になっています。ここをピンポイントで狙えれば、プラグ類が使いやすくなります。
「何を(荷重)」を「どこに(母材の状態)」固定するのか。この組み合わせで、使うべきアンカーが決まります。
荷重と母材別のおすすめアンカー(概要)
| 固定物 | 荷重 | 母材(狙う場所) | アンカー候補 |
| 表札・配管カバー | 軽量物 | 中実部(ウェブ) | ナイロンプラグ、Pレスアンカー |
| 室内棚・照明 | 中量物 | 空洞部(フェイスシェル) | トグルアンカー、ITハンガー |
| エアコン室外機・小型手すり | 重量物 | 中空部 | ケミカルアンカー + スリーブ |
| フェンス支柱・大型手すり | 超重量物 | – | 貫通ボルト + プレート |
※これはあくまで一例です。詳細は各アンカーのセクションで解説しますね。
軽量物用のナイロンプラグとは

DIYで一番おなじみなのが、この「ナイロンプラグ」や「樹脂プラグ」かもしれません。安価で使いやすく、コンクリート、ブロック、レンガ、石材など幅広く使えるのが魅力ですね。
仕組みは、ドリルで開けた下穴にプラグを差し込んで、そこにビスをねじ込むと、プラグの先端が広がったり、セリ上がったりして固定されます。穴の中での摩擦と拡張圧で効かせるタイプです。
フィッシャーの「ナイロンプラグS」(4方向に開く)や、カール「カールPCプラグ」、ロブテックスの「エビ モンゴマルチプラグ」あたりが有名でしょうか。特にモンゴプラグは、中空壁だと先端が「結ばれる」ように変形して、空洞の裏側に引っかかる仕組みになっていて面白いですね。
ブロックへの使い方と注意点
中空ブロックに使う場合、基本的には空洞ではない「中実部(ウェブ)」を狙って施工するのが前提です。ブロックの端や、真ん中あたりにある(叩くと音が詰まっている)リブの部分ですね。
空洞部分(フェイスシェル)に施工すると、プラグが拡張する力で壁を割ってしまうか、あるいは裏側に抜けてしまってうまく保持力を発揮できない可能性が高いです。軽量物の固定に限定するのが賢明かなと思います。
Pレス(プラグ不要)ビス

「プラグをいちいち入れるのが面倒…」「下穴を最小限にしたい」という時に便利なのが、この「Pレスアンカー」と呼ばれるプラグ不要のビスです。
「コンクリートビス」や「ノンプラビス」とも呼ばれますが、特殊なねじ山(高い山と低い山など)が、下穴に直接食い込んで固着する仕組みです。
メリットは、なんといっても施工が早いこと。下穴を開けたら、そのままビスをねじ込むだけ(インパクトドライバー推奨が多いです)。下穴径もプラグ式より細くできることが多いので、ドリル作業も少し楽になるかもしれません。
ただし、これもナイロンプラグと同じで、基本的には軽量物の固定や、中空ブロックの場合は「中実部」を狙って使うのがメインかなと思います。中空部(フェイスシェル)だと、薄い壁にねじ山が食い込むだけなので、大きな引張強度や振動には耐えられない可能性が高いですね。
ITハンガーなど中空壁用アンカー

さて、ここからが中空ブロック固定の「キモ」になる部分です。中空の「空洞」を逆手にとり、あるいは前提として設計された、中量物〜に対応するアンカーたちですね。
1. トグルアンカー(フリップアンカー)
石膏ボードの壁(中空壁)でよく使われるタイプですが、コンクリートブロックの空洞にも応用できます。
「バタフライ」なんて呼ばれ方もしますね。穴に折りたたんだ「翼(ウィング)」を入れて、空洞の内部でその翼がバネや重力で「カシャッ」と開くんです。そして、ブロックの壁の裏側に広い面積で引っかかって支えます。
面で支えるので、中空の薄い壁(フェイスシェル)に対しても、高い引き抜く力(引張強度)を発揮するのが特徴です。DIYで棚受け金物などを固定するのに便利ですね。
ただ、翼を通すために下穴が比較的大きくなること、一度施工すると取り外しや再利用が困難な場合が多いのが難点かもしれません。
2. ITハンガー(中空用アンカー)
これはまさに中空構造用として設計された特殊な金属製のアンカーです。サンコーテクノの「ITハンガー ITW-Sタイプ」などが有名ですね。
ボルトを締め込んでいくと、アンカーの先端部が変形して「はさむ」ように広がり、空洞の裏側でガッチリと引っかかる(はさみ固定する)構造になっています。トグルアンカーと考え方は似ていますが、より強固な固定が期待できそうです。
エアコン室外機の固定など、ある程度の重量がかかる場所にも使われるようです。
スリーブアンカー(拡張アンカー)の使用は?
前にも少し触れましたが、普通のコンクリートで使うスリーブアンカーを中空ブロックに使うのは、原則非推奨です。
「中実部(ウェブ)を正確に狙えば使える」という情報もありますが、その中実部がどれくらいの厚みと強度を持っているか、外から判断するのは困難です。もし中実部が薄かった場合、拡張圧でブロック内部が破壊されても、外からは見えません。
「固定できたつもり」が、実は内部で割れていて強度が全く出ていない…というのが一番怖いパターンです。DIYでは中空ブロック専用のアンカーを選ぶのが、安全への一番の近道かなと思います。
コンクリート ブロック 固定 アンカーの実践

基礎知識がわかったところで、次はより強固な固定方法や、実際の作業で失敗しないための具体的なテクニックを見ていきましょう。特に「重量物」の固定や「安全」に関わる部分は要チェックです。
ここからは、DIYの範囲を少し超えるかもしれない、プロユースの領域も含んできます。ですが、こういう方法があることを知っておくだけでも、無理な施工を避ける判断材料になると思います。
- 重量物用の種類とケミカル
- 接着剤による固定は可能か
- 穴あけの工具とドリルモード
- 正しい施工手順と下穴清掃
- 施工の注意点と禁止箇所
- コンクリート ブロック 固定 アンカー総括
重量物用の種類とケミカル

手すりやフェンスの支柱など、「万が一にも外れてはいけない」重量物を中空ブロックに固定するには、拡張圧に頼らない、あるいは母材の強度依存を減らす特別な工法が必要になります。
1. ケミカルアンカー(接着系アンカー)
私が一番信頼性が高いと思っているのが、このケミカルアンカーです。金属アンカーが「拡張圧(物理)」で固定するのに対し、ケミカルアンカーは化学接着剤(樹脂)で母材とボルトを一体化させる「化学」の力で固定します。
最大のメリットは、拡張圧(応力)を一切かけないこと。だから、中空ブロックのような脆い母材や、端(ヘリ)に近い場所にも施工できるんです。
ただし、中空ブロックで使うには「ナイロンメッシュスリーブ」という網状の筒が必須になります。

ケミカルアンカー(中空用)の手順
- 規定の下穴を開け、徹底的に清掃します(最重要)。
- 穴に専用のナイロンメッシュスリーブを挿入します。
- スリーブの奥から手前に向かって、樹脂(接着剤)を注入します。
- ボルト(寸切りボルトなど)を回転させながら、スリーブの奥まで挿入します。
- 樹脂がスリーブの網目から染み出し、ブロックの壁(表と裏)とスリーブ、ボルトが一体となって硬化します。
この「メッシュスリーブ」が、樹脂が空洞に流れ落ちるのを防ぎつつ、網目から染み出た樹脂がブロックの壁裏に「アンカープラグ」のような形状を形成する、という非常に賢い仕組みです。手間はかかりますが、中空ブロックへの重量物固定では最も信頼できる方法の一つだと思いますね。
2. 貫通ボルト(通しボルト)
これは最も原始的で、かつ条件が合えば最強の方法かもしれません。
やり方はシンプルで、ブロックの壁をドリルで完全に貫通させ、長いボルト(全ねじボルト)で壁の両側からプレート(鋼板)ごと挟み込んでしまうんです。
アンカーのように「母材の強度に効かせる」のではなく、物理的に「挟む」ので、母材の強度不安を(ある程度)無視して、非常に高い強度が出ます。
ただし、当然ですが、壁の両側から作業できる場所でないと使えない工法です。フェンス支柱の根本固定や、耐震補強などで使われるプロの工法ですね。見た目を気にしないガレージなどであれば、DIYでも応用できるかもしれません。
接着剤による固定は可能か

「そもそも穴を開けたくない」「接着剤で付けられないの?」という疑問もわかります。ブロック用の接着剤(セメダインの「ピタブロック」やコニシの「ボンド K120」など)も市販されていますよね。
結論から言うと、「用途がまったく別」と考えるべきかなと思います。アンカーの代替にはなりません。
なぜなら、接着剤とアンカーでは、得意とする「力の向き」が根本的に違うからです。
得意な「力の向き」の違い
- 接着剤が強い力:
- 圧縮荷重:上から押さえつける力。(例:ブロックを積む)
- 剪断荷重:面と面がずれる力。(例:壁に貼り付けた表札が、自重で下にずれる)
- アンカーが強い力:
- 引張荷重:壁から引き剥がそうとする力。(例:手すりを掴んで引っ張る)
表札のような軽量物を「貼り付ける」(剪断荷重)のはOKです。でも、アンカーの代わりに接着剤で手すりや棚を固定しようとするのは、非常に危険です。
接着剤による重量物固定の危険性
手すりや棚には、人が寄りかかったり、物を置いたりした時に、壁から「引き剥がそうとする力(引張荷重)」が強くかかります。
接着剤は、この「引張荷重」には非常に弱いんです。面で貼ってあっても、テコの原理で端から剥がされてしまい、ある日突然、固定物ごと落下する…という重大な事故につながる可能性があります。
接着剤はアンカーの代替にはならない、と覚えておいたほうが良さそうですね。
穴あけの工具とドリルモード

アンカーの性能は、製品そのものよりも「施工の品質」、特に「下穴」で決まると言っても過言ではありません。特に中空ブロックは母材が脆いので、穴あけは慎重さが求められますね。
必須工具は「振動ドリル」か「ハンマードリル」
コンクリートへの穴あけなので、回転だけのドリルドライバーではまず不可能です。「振動ドリル」または「ハンマードリル」が必要になります。
この2つの工具、名前は似ていますが仕組みが違います。
- 振動ドリル:回転+前後の「振動」。コンクリートやブロックに比較的穴が開けられます。
- ハンマードリル:回転+強力な「打撃」。コンクリートに「もってこい」の工具です。
「じゃあ強力なハンマードリルが良いんだ!」と思いがちですが、ここに落とし穴があります。
最重要:ドリルモードの使い分け
ここ、DIYで一番失敗しやすいポイントかもしれません。
誤った方法:
いきなり強力な「打撃モード(ハンマー)」や「振動モード」でガンガン穴を開けること。
問題点:
中空ブロックの薄い壁は、強い打撃で簡単に割れたり、目に見えない微細なクラック(ヒビ)が入ったりします。そんな穴にアンカーを打っても、強度は期待できません。特にハンマードリルを中空ブロックに使うのは、力が強すぎて母材を破壊するリスクが高いです。
中空ブロック穴あけの正しい手順
- 使用工具は「振動ドリル」を推奨します。(ハンマードリルなら「回転のみ」か「弱打撃」モード)
- 必ず「回転モード」のみで穴あけを開始します。
- 「回転モード」で進まなくなった時だけ、慎重に「振動モード」を併用します。
この手順で、母材へのダメージを最小限に抑えた「健全な下穴」を作ることができます。ブロック相手には「優しく、慎重に」が基本ですね。
正しい施工手順と下穴清掃

穴あけのモード以外にも、守るべき基本手順があります。これができていないと、アンカーは設計通りの強度を発揮できません。
1. 下穴の「径」の遵守
「ちょっとくらい太くてもいいや」は絶対ダメです。
アンカーはすべて、指定された「下穴径」で最大の強度が出るよう設計されています。特に金属拡張アンカーは、指定より穴が太いと「くさび効果」がまったく効かなくなり、固定力を失います。逆にナイロンプラグは、穴が細いとプラグが入らないか、無理に叩き込んで破損してしまいます。
必ずアンカーのパッケージや説明書に記載されている、指定径のドリル刃を使ってください。
2. 穴の「深さ」の確保
アンカーが埋まる「埋込み長さ」よりも、ドリルで掘る「穿孔深さ」は必ず深く(例:5~10mm程度)する必要があります。
これは、穴の底に溜まった切り粉(ダスト)の「逃げ場」を確保するためです。穴の深さがギリギリだと、アンカーが切り粉にぶつかって(底付き)、奥までしっかり挿入できず、固定不良の原因になります。
3. 穴の「清掃」の徹底(超重要)
穴あけで出た切り粉(ダスト)を、穴の中に残したままにしていませんか?
この切り粉が残っていると、アンカーの摩擦力や、特にケミカルアンカーの接着力が著しく低下します。メーカーの強度データは、すべて「適切に清掃された穴」での数値です。
具体的な清掃方法
一番良いのは、専用のブロワー(手動ポンプや電動ブロワ)で穴の奥から切り粉を吹き飛ばし、さらにワイヤーブラシ(穴径に合ったもの)で穴の壁面をこすり、仕上げにもう一度ブロワーをかけることです。
特にケミカルアンカーは、接着剤が母材に直接触れないと意味がないので、この清掃作業が強度を100%左右すると言っても過言ではありません。
穴の中を徹底的にキレイにすること。この一手間が、アンカーの強度を最大限に引き出すことにつながります。
施工の注意点と禁止箇所

最後に、アンカーを「打ってはいけない場所」と「注意点」をまとめます。安全な施工のために、必ず守りたいポイントです。
1. 施工禁止箇所:「目地」と「ヘリ(端)」
- 目地(ジョイント):ブロックとブロックを繋ぐモルタル部分は、強度が非常に不安定か、まったくない場合があります。ここは構造体ではないので、アンカーを施工しても簡単に抜け落ちます。絶対に避けてください。
- ヘリあき寸法(端):ブロックの端(ヘリ)に近すぎる位置に施工すると、アンカーの拡張圧や、穴あけの振動でブロックが割れてしまいます。
必ずメーカーの技術資料などで指定されている「ヘリあき寸法(端からの最短距離)」を守ってください。どのくらい離せば安全かは、アンカーの種類やサイズによって異なります。
メーカー技術資料の確認
アンカーの正確な施工方法、下穴径、深さ、ヘリあき寸法などは、必ず使用する製品のメーカー公式サイトで確認するのが一番確実です。DIYであっても、安全に関わる部分はこうした一次情報を確認するクセをつけたいですね。
2. 仕上げ材の厚さ
ブロックの表面にモルタル、タイル、クロス(壁紙)などの仕上げ材がある場合、アンカーの「埋込み長さ」は、その仕上げ材の厚さを除外して、ブロック母材そのものに深く効かせる必要があります。
例えば「埋込み長さ30mm」のアンカーを、「厚さ15mmのモルタル」越しに施工する場合、穴はモルタル表面から「15mm + 30mm = 45mm(+切り粉の逃げ場)」以上掘る必要がある、ということです。仕上げ材にアンカーを効かせても、構造的な強度は一切得られません。
安全に関する最終注意
この記事では一般的な情報をまとめてみましたが、実際の施工には母材の状態(古いブロックか新しいか、など)、環境、固定するモノの形状など、多くの変数が伴います。
特に手すりやフェンス、重量棚など、人命や財産に関わる重要な箇所の施工については、ご自身の判断だけでなく、専門の施工業者や建築士に相談することを強く推奨します。アンカーの選定や施工に少しでも不安を感じたら、無理をせずプロに任せる勇気も大切です。最終的な施工判断は、安全を第一に、自己責任においてお願いしますね。
コンクリート ブロック 固定 アンカー総括

いやー、コンクリートブロックへの固定、奥が深いですね。あらためてポイントをまとめます。
普通のコンクリート壁と同じ感覚で作業すると、必ずどこかで失敗する。それがコンクリートブロックの「中空」という特性なんだなと、私も改めて勉強になりました。
ブロック固定 3つの鉄則
- 「中空」を意識する:普通のコンクリート壁とは別物と考える。母材破壊を防ぐため、安易な拡張アンカーの使用は避ける。
- 「荷重」で選ぶ:軽量物か、重量物かで、アンカーの種類(ナイロンプラグ、中空用アンカー、ケミカル)を明確に変える。引張荷重がかかるか?も重要な判断基準。
- 「下穴」が命:ドリルモード(回転が先)、径の遵守、深さの確保、そして「徹底的な清掃」がアンカーの強度を100%引き出す鍵。
「コンクリート ブロック 固定 アンカー」と一言でいっても、これだけ多くの種類と注意点があるんですね。
大切なのは、母材の特性をちゃんと理解して、「適材適所」のアンカーと工法を選ぶことかなと思います。この記事が、あなたの安全なDIYの助けになれば幸いです。安全第一で、工具いじりを楽しんでいきましょう!



















